专利摘要:
流体を生体空間または導管の壁内にまたはそこを貫通させて送達するための医療デバイスが説明される。医療デバイスは、1つまたは複数のアクチュエータを備え、この1つまたは複数のアクチュエータは、デバイスの長手方向軸に対してほぼ平行である拘束形状、または1つまたは複数のアクチュエータの少なくとも一部分が、デバイスの長手方向軸に対してほぼ非平行に向けられる非拘束形状で存在することができる。デバイスは、さらに、アクチュエータに取り付ける、またはアクチュエータ内に含むことができる組織貫通器を備える。デバイスを生体空間または導管内の標的治療部位に配置させる際、操作者は、アクチュエータをその拘束位置から解放し、それによってアクチュエータがその非拘束位置をとり、生体空間または導管の隣接壁に接触することを可能にする。アクチュエータは、デバイスと標的組織の間の物理的接触を最小限に抑えるように構成され、それによって組織外傷を低減した、圧縮の少ない組織内への一様かつ向上した流体の送達が可能になる。
公开号:JP2011510759A
申请号:JP2010545260
申请日:2009-02-02
公开日:2011-04-07
发明作者:フィリップ ゴトゥリーブ,ダニエル;フラナノ,エフ.ニコラス
申请人:プロテオン セラピューティクス,インコーポレイテッド;
IPC主号:A61F2-82
专利说明:

[0001] 本出願は、その各々の内容が参照によってその全体が本明細書に組み込まれる、2008年1月31日出願の米国特許仮出願第61/025,084号、2008年2月1日出願の米国特許仮出願第61/025,463号、および2008年6月25日出願の米国特許仮出願第61/075,710号の米国特許法第119条(e)35項の下の優先権を主張するものである。]
[0002] 本発明は、一般に、流体を生体空間または導管の壁内にまたはそこを貫通させて、また、任意選択で生体空間または導管の壁に隣接する組織内に送達するための医療デバイス、方法およびキットに関する。より好ましくは、本発明は、流体を生体空間または導管内にまたはそこを貫通させて、また、任意選択で生体空間または導管の壁内のまたはそれに隣接する組織内に、制御された、一様な、破壊を最小限に抑えた方法で送達するための医療デバイス、および関連する方法およびキットを対象とする。]
背景技術

[0003] 流体を血管壁内におよび/またはそこを貫通させて送達する目的で、数多くのデバイスが開発されてきた。たとえば、米国特許第5,873,852号および同第6,210,392号は、カテーテル上に装着された膨張性のバルーンと、外方向に延び、バルーンの膨張に関連して展開される複数の注入器とを含むデバイスを説明している。米国特許第5,873,852号および同第6,210,392号はまた、固定長さを有する注入器を血管壁内に強制挿入するためにプッシュプル式ワイヤと連動してグロメットが使用されるデバイスも開示している。同様に、米国特許第6,638,246号は、流体を血管壁内に挿入するために装着された複数のマイクロ針をその外面に備えるバルーンを利用するカテーテルを開示している。米国特許出願公報第2006/0189941A1は、数多くのマイクロ針を利用して流体を血管の外膜組織内に分配するカテーテルを開示している。これらの公報の各々は、参照によってその全体が本明細書に組み込まれる。]
[0004] 周囲の標的組織内へのその貫通深さを調節することができる針を備えた薬剤送達カテーテルもまた、開示されている。たとえば米国特許第5,354,279号は、カテーテルの頭部から(一体的に)伸張し、それと同時に前方および横方向に偏向させて可変の深さで血管の壁内に貫通することができる複数の針を備えたカテーテルを開示している。同様に、米国特許第7,141,041号は、カテーテルの長手方向軸に沿って進むと同時に、カテーテルの長手方向軸に対して垂直に偏向して、血管または他の体腔を取り囲む組織内に貫通することができる単一の針を備えたカテーテルを開示している。]
発明が解決しようとする課題

[0005] 流体を生体空間または導管の壁に送達するためのデバイスのこうしたおよびその他の開示にもかかわらず、(1つまたは複数の)組織貫通器が所望の深さに貫通するのを可能にしながら、生体空間または導管の壁内にまたはそこを貫通させて、より一様で、一貫した、破壊および外傷の少ない流体の送達を提供するデバイスが、依然として必要とされている。]
課題を解決するための手段

[0006] 本発明は、生体空間または導管内に挿入するための医療デバイス、医療デバイスを使用するための方法、および医療デバイスを備えるキットを提供する。]
[0007] 特定の態様では、本発明は、少なくとも1つのアクチュエータを備える医療デバイスであって、少なくとも1つのアクチュエータが、医療デバイスの長手方向軸に対してほぼ平行に向けられる拘束形状と、少なくとも1つのアクチュエータの少なくとも一部分が、医療デバイスの長手方向軸に対してほぼ非平行に向けられる非拘束形状とを有し、少なくとも1つのアクチュエータが、拘束力が除去された際、変形力を外側からかける必要無く非拘束形状をとる、医療デバイスを提供する。好ましい実施形態では、少なくとも1つのアクチュエータの非拘束形状は、所定の形状を有する。別の好ましい実施形態では、非拘束形状は、医療デバイスが中に挿入された生体空間または導管の壁の内面と接触するように寸法設定される。さらに別の好ましい実施形態では、拘束形状から非拘束形状の移行は、操作者が外部から物理的力を与えることに依存する速さではなく、拘束力の除去後の、少なくとも1つのアクチュエータが構築される弾性材料の物理的特性に依存する速さで起こる。]
[0008] 本発明は、さらに、流体を生体導管の壁内にまたはそこを貫通させて送達するための方法であって、本発明の医療デバイスを生体導管内に導入するステップと、デバイスを生体導管内の標的部位まで進めるステップと、少なくとも1つのアクチュエータを拘束形状から解放するステップと、少なくとも1つの流体を生体導管の壁内にまたはそこを貫通させて送達し、それによって治療、予防、診断または他の用途のために、流体を生体導管の壁内にまたはそこを貫通させて送達するステップを含む方法を提供する。好ましい実施形態では、方法は、さらに、追加の流体を送達するために同じ生体導管内にデバイスを再配置するために、追加の流体を送達するために異なる生体導管内にデバイスを再配置するために、あるいは前記生体導管からデバイスを取り外すために少なくとも1つのアクチュエータを拘束形状に戻すステップを含む。別の好ましい実施形態では、生体導管は血管である。さらに別の好ましい実施形態では、医療デバイスによって送達される流体は、エラスターゼを含む。]
[0009] さらに別の態様では、本発明は、本発明の医療デバイスと、少なくとも1つの治療用作用物質または少なくとも1つの診断用作用物質とを含むキットを提供する。好ましい実施形態では、キットは、エラスターゼを含む。]
[0010] 本発明は、有利には、生体空間または導管の壁内にまたはそこを貫通させて標的送達部位内に針または他の類似の組織貫通器を精確に配置することを可能にする。本発明のデバイスの組織貫通器の精確な配置は、組織貫通器がそれに対して取り付けられる、あるいは組織貫通器が別の形でその中に含まれる1つまたは複数のアクチュエータの構造変化によって達成することができる。好ましくはこの変化は、操作者が拘束力を除去した際、かつ操作者がデバイスまたは標的組織にいかなる変形力も与えることなく起こる。デバイスのこの後者の特徴は、治療中、壁に既知の所定の一貫した力を再現性をもって掛けることを可能にする。有利には、本発明によって達成される組織貫通器の精確な配置は、デバイスと壁の間の物理的接触の量を最小限に抑えることができ、それによって壁の必要以上の圧縮が回避される。この特徴は、治療部位に対する外傷を抑え、圧縮および外傷の少ない組織内への流体の送達を向上させる。本発明はまた、一様な方法で複数の組織貫通器を通って流体を分配することができる医療デバイスも提供し、それにより、類似の量の流体が各組織貫通器を通って送達される。本発明は、有利には、所望であれば、各個々の組織貫通器を通るさまざまな量または種類の流体のユーザ制御された分配を可能にする。好ましい実施形態では、本発明は、流体の投与後、標的部位にまたはその中にデバイスのどの部分も残存しないように、医療デバイスを再配置するまたは取り外すことを可能にする。]
[0011] 本発明の医療デバイスはまた、有利には、針または他の類似の組織貫通器が生体空間または導管の壁の標的層内、あるいは生体空間または導管の壁を越えた組織内に貫通する深さを調節することも可能にし、有利には、複数の組織貫通器の各々の所望の貫通深さを独立的に制御することを実現する。さらに、本発明は、所望であれば、従来の針よりもかなり小さい直径を備えた組織貫通器を使用することを可能にするが、その理由は、本発明の医療デバイスは、特定の具体的な実施形態では、より大きい直径のアクチュエータによって生体空間または導管の壁接触をもたらし、そのより大きい直径のアクチュエータから、より小さい直径の組織貫通器を生体空間または導管の壁内にまたはそこを貫通させて進めることができるからである。]
図面の簡単な説明

[0012] 本発明の医療デバイスの1つの実施形態の側部の部分断面図である。
図1の線2−2の平面内の端部断面図である。
図1の線3−3の平面内の端部断面図である。
医療デバイスのアクチュエータの移動を示す図1に類似した図である。
図1に示す医療デバイスであるが、中央カテーテル構成要素が図1のその向きに対して90°回転した図である。
拘束位置にある図1の医療デバイスの外側の部分図である。
ルアーハブから流体送達導管を通ってリザーバ、次いで組織貫通器に延びる、図1の医療デバイスの流体経路の略図である。
拘束形状のアクチュエータを示す本発明の医療デバイスの第2の実施形態の側部の部分断面図である。
図8に類似しているが、非拘束形状のアクチュエータを示す図である。
図8の線3’−3’に沿った組立体の端部斜視図である。
組織貫通器を示す図10の線4’−4’に沿った組立体の端部斜視図である。
図8および9の右に示す、デバイスの近位端部の詳細を示す側面図である。
その展開された、すなわち非拘束形状の本発明の医療デバイスの1つの実施形態の三次元図である。
非展開の、すなわち拘束形状の図13のデバイスを示す図(上部パネル)、ならびにその展開された形状の上面図(中央パネル)および側面図(底部パネル)である。
非展開の形状の図13のデバイス内の1つの注入ユニットの拡大図(左パネル)および注入ユニットの針に沿った横断面図である。
A:非展開の形状の図13のデバイスを示す図である。B:部分的に展開された形状の図13のデバイスを示す図である。C:部分的に展開された形状の図13のデバイスを示す図である。D:完全に展開された形状の図13のデバイスを示す図である。
展開された、すなわち非拘束形状の本発明の医療デバイスの1つの実施形態の三次元図である。
A:非展開の形状の図17のデバイスを示す図である。B:部分的に展開された形状の図17のデバイスを示す図である。C:完全に展開された形状の図17のデバイスを示す図である。
展開された、すなわち非拘束形状の本発明の医療デバイスの1つの実施形態を示す図である。
A:デバイス内の針形状を示す拡大図である。B:中央カテーテル構成要素およびスプラインの近位部分および近位の針の拡大図(左パネル)および近位針に沿った横断面図(右パネル)である。
A:非展開の形状の図19のデバイスを示す図である。B:部分的に展開された形状の図19のデバイスを示す図である。C:部分的に展開された形状の図19のデバイスを示す図である。D:完全に展開された形状の図19のデバイスを示す図である。
A:非展開の形状の本発明の医療デバイスの1つの実施形態のプロトタイプを示す写真である。B:部分的に展開された形状の、本発明の医療デバイスの1つの実施形態のプロトタイプを示す写真である。C:部分的に展開された形状の、本発明の医療デバイスの1つの実施形態のプロトタイプを示す写真である。
D:部分的に展開された形状の、本発明の医療デバイスの1つの実施形態のプロトタイプを示す写真である。E:完全に展開された形状の、本発明の医療デバイスの1つの実施形態のプロトタイプを示す写真である。] 図1 図10 図13 図17 図19 図8
[0013] 本明細書では、「壁」は、任意の生体空間または導管の任意の表面、たとえば血管などの生体導管の内壁または外壁である。生体空間の例としては、それだけに限定されないが、腹膜腔、硬膜上腔、くも膜腔およびくも膜下腔、硬膜下腔、または2つの隣接する体組織を分離することによって作り出され得る任意の潜在空間が挙げられる。「生体導管」は、流体、気体、固体、コロイド、またはそれらの組合せを、生体内の1つの場所から別の場所に運ぶ任意の管状構造である。好ましい実施形態では、生体は、哺乳類、最も好ましくはヒトである。生体導管の例としては、それだけに限定されないが、動脈、静脈、尿管、気管支、胆管、腺管、膵管、生殖導管および胃腸導管が挙げられる。]
[0014] 1つの実施形態では、本発明の医療デバイスは、中央の長手方向軸を有し、1つまたは複数のアクチュエータを備え、この場合、1つまたは複数のアクチュエータは、前記1つまたは複数のアクチュエータの長手部分が、前記医療デバイスの長手方向軸に対してほぼ平行に向けられる拘束形状、および前記1つまたは複数のアクチュエータの長手部分の少なくとも一部分が、デバイスの中央の長手方向軸に対してほぼ非平行に向けられる非拘束形状で存在することができる。デバイスが生体空間または導管の壁に隣接して標的部位に配置された後、1つまたは複数のアクチュエータ(所望であればアクチュエータのすべて)は、拘束形状から解放され、非拘束形状をとることが可能になり、それによって生体空間または導管の壁と接触することができる。1つまたは複数のアクチュエータは、任意の形状のものでよく、好ましい実施形態では、拘束形状から非拘束形状への1つまたは複数のアクチュエータの移動は、デバイス操作者が拘束力を解放した際、ただしデバイス操作者がデバイスまたは標的組織にいかなる変形力も与えることなく起こる。]
[0015] 図1に示す第1の特有の実施形態では、本発明のデバイスは、1対の細長いスプライン12、14として形成された1つまたは複数のアクチュエータを備える流体送達カテーテル10であり、スプラインの中間領域は、カテーテル組立体の中央の長手方向軸15に対してほぼ平行に向けられる拘束形状と、スプラインの対の少なくとも一部分が、前記中央の長手方向軸に対してほぼ非平行に向けられる非拘束形状の間を移動可能である(図4のスプラインの長手部分の左Lおよび右R部分を参照)。1つまたは複数のスプライン12、14は、両側の近位端部および遠位端部を各々が有する細長いバンドまたはワイヤとして構築されてよい。好ましい実施形態では、スプラインは、平坦な、向かい合う内面24、26と、平坦な、反対側に向いている外面28、30とを有する。この実施形態では、スプライン12、14は、図1および4にそれぞれ示すように、拘束位置と非拘束位置の間を平行移動することができる。1つの実施形態では、スプラインの対は、図1に示すようにその拘束形状で背中合わせに配置される。] 図1 図4
[0016] カテーテル10は、さらに、1つまたは複数のスプライン12、14の1つまたは複数の表面に固定された1つまたは複数の組織貫通器16、18と、細長い長手部分を有する中央カテーテル構成要素20と、生体空間または導管内のカテーテルの移動中、1つの組織貫通器または複数の貫通器を遮蔽することができる外側カテーテル構成要素22(時に、本明細書ではシースと称される)とを備える。]
[0017] 組織貫通器16、18は、任意の適切な材料から構築されてよい。そのような材料の好ましい例としては、それだけに限定されないが、ニッケル、アルミニウム、鋼およびそれらの合金が挙げられる。特有の実施形態では、組織貫通器は、ニチノールから構築される。]
[0018] 中央カテーテル構成要素20および外側カテーテル構成要素22は、カテーテルを構築するのに通常使用される材料から構築されてよい。そのような材料の例としては、それだけに限定されないが、シリコーン、ポリウレタン、ナイロン、ダクロン、およびPEBAX(商標)が挙げられる。]
[0019] アクチュエータは、好ましくは、可撓性の弾性材料から構築される。好ましい実施形態では、可撓性の弾性材料は、拘束力がかけられた際、拘束されることが可能であり、たとえばこのときアクチュエータは拘束形状にあり、また、拘束力が除去されたときにその元の非拘束の形をとり、たとえばこのときアクチュエータは非拘束形状にある。それだけに限定されないが、外科用鋼、アルミニウム、ポリプロピレン、オレフィン材料、ポリウレタン、および他の合成ゴムまたはプラスチック材料を含む任意のそのような可撓性の弾性材料が使用され得る。1つまたは複数のアクチュエータは、最も好ましくは、形状記憶材料から構築される。そのような形状記憶材料の例としては、それだけに限定されないが、銅−亜鉛−アルミニウム−ニッケル合金、銅−アルミニウム−ニッケル合金、およびニッケル−チタン(NiTi)合金が挙げられる。好ましい実施形態では、形状記憶材料はニチノールである。好ましい実施形態では、スプラインの対が非拘束形状になるとき、各々のスプラインが形成される材料の形状記憶特性により、スプラインは、いかなる外側からの変形力もかけることなく、図4に示すように単一の平面において径方向に曲がって互いから離れる。] 図4
[0020] スプラインの1つまたは複数(好ましくはスプラインの各々)は、図2に示すように、スプラインの長手部分に沿ってまたはスプライン内を延びる可撓性の流体送達導管32、34を有する。スプライン12、14がその真っすぐな拘束形状からその曲がった非拘束形状に移動するとき、流体送達導管32、34もまた、真っすぐな形状から曲がった形状に移動する。1つの実施形態では、流体送達導管32、34は、スプライン12、14の対の長手部分に沿って固定された別個の管状の導管である。別の実施形態では、流体送達導管は、スプラインの材料中にまたはその内部に形成された導管である。] 図2
[0021] スプラインの1つまたは複数(好ましくはスプライン12、14の各々)はまた、スプラインの長手部分に沿って延びるジッパレール36、38を有して形成される(図2)。ジッパレール36、38は、スプライン12、14と同じ材料またはスプライン12、14と共に可撓する材料から形成される。] 図2
[0022] 特定の態様では、本発明の医療デバイスは、図13から16に描くように、たとえばある一定の間隔でその長手部分に沿って溶接することによって取り付けられた1対のスプラインを備える。この形状では、本明細書では「注入ユニット」と称される2つの取り付け部品の間のスプラインの各部分が、スプラインの他の部分、すなわち他の注入ユニットから独立して、真っすぐな形状から曲がった形状に移動する。たとえばさまざまな拘束度のさまざま注入ユニットを示す図16を参照のこと。複数の注入ユニットを備えたスプラインを使用することにより、壁接触が最小限に抑えられる。各注入ユニットは、好ましくは、少なくとも1対の向かい合う組織貫通器を有し、それにより、少なくとも1つの組織貫通器が、注入ユニット内で各スプラインの一部分の表面(すなわち1つは中央の長手方向軸の上方、および1つは中央の長手方向軸の下方)に固定されるようになるが、注入ユニットは、その中の各スプライン部分に取り付けられた2つ以上の組織貫通器を有することができる。特定の実施形態では、本発明のデバイスは、単一の注入ユニット、2つの注入ユニット、3つの注入ユニット、4つの注入ユニット、5つの注入ユニット、または6つの注入ユニットを有する。] 図13 図16
[0023] 組織貫通器16、18の1つまたは複数は、スプライン12、14の対の外面28、30に固定される(図2)。組織貫通器16、18は、スプライン12、14の長手部分に沿って延びる流体送達導管32、34に連結され、これと連通する。組織貫通器16、18は、スプライン12、14の外面28、30からほぼ垂直に突出するように配置される。組織貫通器16、18は、スプラインの流体送達導管32、34と連通する中空の内部孔を有する。組織貫通器の遠位端部は、組織貫通器の内部孔と連通する流体送達ポートを有する。] 図2
[0024] デバイスは、生体導管または空間の壁、たとえば血管壁の1つまたは複数の異なった層内へのまたはそこを貫通する流体の送達を可能にする。血管壁は、内皮層および基底膜層(まとめて内膜層)、内弾性板、内側層、および外膜層を含む、数多くの構造および層を含む。これらの層は、米国特許出願公報第2006/0189941A1号に記載されるように、内皮が血管腔に曝され、基底膜、内弾性板、内側および外膜がそれぞれ、内皮の上方に次々と重ねられるように構成されている。本発明の医療デバイスの場合、組織貫通器16、18が貫通することができる深さは、各組織貫通器16、18の長さによって決定される。たとえば、標的層が外膜層である場合、デバイスの展開時に外膜層の深さまで貫通するのに十分な規定された長さを有する組織貫通器16、18が、使用される。同様に、標的層が内側層である場合、デバイスの展開時に内膜層の深さまで貫通するのに十分な規定された長さを有する組織貫通器16、18が、使用される。]
[0025] 特有の実施形態では、組織貫通器16、18の長さは、血管用途では約0.3mm〜約5mm、または、他の生体空間または導管を含む用途、たとえば結腸用途では約20mmまたはさらには30mmまでの範囲になり得る。組織貫通器16、18は、好ましくは、約0.2mm(33ゲージ)〜約3.4mm(10ゲージ)、より好ましくは0.2mm〜1.3mm(約33〜21ゲージ)の直径を有する。組織貫通器の遠位先端部は、標準的な面取部、短い面取部、または真に短い面取部を有することができる。代替の実施形態では、任意の1つのスプラインに取り付けられた組織貫通器は、同一の長さのものではないが、医療デバイスが、たとえば使用中などに非拘束位置にあるとき、それらの遠位端部が生体空間または導管の壁から等距離になるように揃うように構成されてよい。特定の実施形態では、組織貫通器は、図17の実施形態に示すように、たとえばはんだ付けまたは接着されてスプラインに取り付けられる。他の実施形態では、組織貫通器は、図20の実施形態に示されるように、スプラインの表面で、スプライン内の孔を貫通させて先進される曲がり針(elbow needles)である。] 図17 図20
[0026] 中央カテーテル構成要素20は、図1の左および右それぞれに示す両側の近位端部および遠位端部を備えた細長い長手部分を有する。1つの実施形態では、中央カテーテル構成要素20は、その細長い長手部分に沿って延びる円筒状の外面を有する。スプライン12、14の近位端部は、たとえばはんだ付けまたは接着されて中央カテーテル構成要素20の遠位端部に取り付けられ、一方でスプライン12、14の遠位端部は、たとえばはんだ付けまたは接着されてカテーテルのガイド先端部40に取り付けられる。先端部40は、生体導管内で容易に移動するように設計された滑らかな外面を有する。ガイドワイヤ孔48が、中央カテーテル20および先端部40の長手部分を通って延びる。ガイドワイヤ孔は、ガイドワイヤを孔内に滑動係合状態で受け入れるように寸法設定される。] 図1
[0027] 1対の流体送達管腔44、46が、中央カテーテル構成要素20の内部を通ってカテーテル構成要素の長手部分全体を延びる(図3)。中央カテーテル構成要素20の遠位端部では、流体送達管腔44、46の対は、スプライン12、14の長手部分に沿って組織貫通器16、18まで延びる流体送達導管32、34の対と連通する。ガイドワイヤ孔48もまた、中央カテーテル構成要素20の内部を通って中央カテーテル構成要素の近位端部から遠位端部まで延びる(図3)。中央カテーテル構成要素20の近位端部には、1対のルアーハブ50、52が設けられる(図1)。1つの実施形態では、各ルアーハブ50、52は、中央カテーテルの長手部分を通って延びる流体送達管腔44、46の1つと連通する。各ルアーハブ50、52は、流体を、各ルアーハブ50、52を通り、次いで中央カテーテル構成要素20を通って延びる各流体送達管腔44、46を通り、次いでスプライン12、14の対の長手部分に沿って延びる各流体送達導管32、34を通り、次いでスプラインの対の各々に固定された組織貫通器16、18を通って連通させるために、流体送達源と連結されるように設計される。別の実施形態では、各ルアーハブ50、52は、中央カテーテル構成要素の長手部分を通って延びる流体送達管腔44、46の両方と独立的に連通する。この構成では、第1の流体が、第1のルアーハブを通って両方の組織貫通器16、18へと送達可能であり、第2の流体が、第2のルアーハブを通って両方の組織貫通器16、18へと送達可能である。各ルアーハブから両方の組織貫通器への流体の送達は、図7に示すように、各ルアーハブから遠位の共通のリザーバ61まで延びる独立した導管によって達成することができる。このリザーバは、両方の組織貫通器16、18と連通する。代替的に、別の実施形態では、本発明の医療デバイスは、中央カテーテルを通って延びる単一の流体送達管腔に連結された単一のルアーハブのみを備え、単一の流体送達管腔は、次いで、遠位の共通のリザーバに取り付けられて、両方の組織貫通器16、18への単一の流体の送達を可能する。] 図1 図3 図7
[0028] 外側カテーテル構成要素22は、スプライン12、14の対および中央カテーテル20の大部分を取り囲む管状形状を有する(図1)。カテーテル構成要素22は、図1において左および右にそれぞれ示す、カテーテル構成要素の両側の近位端部と遠位端部の間を延びる細長い長手部分を有する。カテーテル構成要素の遠位端部は、ガイド先端部40と固定係合状態で係合するように寸法設定され、ここでは、先端部40の外面は、カテーテル構成要素の遠位端が先端部と係合されたときにカテーテル構成要素22の外面と同化する。カテーテル構成要素22の管状形状は、カテーテル構成要素22の内面が、スプラインの対の拘束位置においてスプライン12、14の対上の複数の組織貫通器16、18から外方向に離間されるように寸法設定される。中央カテーテル20の近位端部は、カテーテル構成要素の遠位端部がカテーテルガイド先端部40と係合するとき、カテーテル構成要素22の近位端部を超えて延びる。] 図1
[0029] 外側カテーテル構成要素22の近位端部と中央カテーテル構成要素20の近位端部の間には、機械的連結部54が設けられ、この機械的連結部54は、外側カテーテル構成要素を、スプライン12、14の対および中央カテーテル構成要素20の長手部分に沿って後方向に移動させて、外側カテーテル構成要素22の遠位端部をガイド先端部40から離してスプライン12、14の対を通過させ、また、外側カテーテル構成要素を、中央カテーテル構成要素20の長手部分にわたっておよびスプライン12、14の対の長手部分にわたって前方向に移動させて外側カテーテル構成要素22の遠位端部を先端部40に係合させることを可能にする(図1)。機械的連結部54は、手動で外側カテーテル構成要素22を中央カテーテル構成要素20にわたって滑動させるハンドルまたはボタンによって提供することができる。連結部54はまた、サムホイールまたはトリガ機構によって提供することができる。さらに、連結部54にはまた、中央カテーテル構成要素20に対する外側カテーテル構成要素22の増分的移動の可聴式または触覚式のインジケータ(クリッキングなど)を設けることができる。] 図1
[0030] 1つの実施形態では、外側カテーテル構成要素22には、外側カテーテル構成要素の内面上で、外側カテーテル構成要素22の片側の長手部分全体に沿って延びる単一のジッパトラック56が設けられる(図2)。外側カテーテル構成要素22の内部のジッパトラック56は、スプライン12、14の各々の片側にあるジッパレール36、38と滑動係合状態で係合する。外側カテーテル構成要素22を中央カテーテル構成要素20およびスプライン12、14の対の長手部分に沿って、カテーテル組立体のガイド先端部40に向かって前方向に進めることにより、外側カテーテル構成要素のジッパトラック56はスプライン12、14の対のレール36、38に沿って滑動する。このため、スプライン12、14の対は、図4に示すその曲がった非拘束形状から図1に示すその背中合わせの拘束形状に向かって移動する。スプラインレール36、38が外側カテーテル構成要素22のジッパトラック56内に係合することにより、スプライン12、14の対は、図1に示すその背中合わせの相対位置に保持される。外側カテーテル構成要素22を中央カテーテル構成要素20およびスプライン12、14の対にわたって、外側カテーテル構成要素22の遠位端部がガイド先端部40と係合するところまで前方に押し出すと、組織貫通器16、18は覆われ、本発明のカテーテル組立体は、生体空間または導管内で前方または逆方向に安全に移動することができる。外側カテーテル構成要素22は、スプライン12、14の対から突出する組織貫通器16、18を覆い、外側カテーテル構成要素22と遠位ガイド先端部40が係合することにより、カテーテル組立体には滑らかな外面がもたらされ、この外面は、カテーテル組立体が血管などの生体空間または導管内におよびそこを貫通して挿入されることを容易にする。別の実施形態では、外側カテーテル構成要素22には、内面上で外側カテーテル構成要素22の長手部分全体に沿って延びる、互いから180°のところにある2本のジッパトラックが設けられ、スプラインは、両側にレールを有する。] 図1 図2 図4
[0031] ガイドワイヤ58が、カテーテル組立体と共に使用される(図1)。ガイドワイヤ58は、中央カテーテル構成要素のガイドワイヤ孔48を通り、スプライン12、14に沿ってガイド先端部の出口42を通って延びる。特定の実施形態では、ガイドワイヤ58は、たとえばステンレス鋼または超弾性ニチノールなどのソリッドコアを有する。ガイドワイヤは、その全体またはその遠位部分(たとえば最遠位1mm〜25mmまたは最遠位3mm〜10mm)をX線不透過性材料から構築してよい。ガイドワイヤ58は、任意選択で、TEFLON(登録商標)などの医学的に不活性なコーティング剤でコーティングされてよい。] 図1
[0032] 本デバイスの使用時、ガイドワイヤ58は、当技術分野で良く知られている方法によって生体空間または導管内に配置される。ガイドワイヤ58は、生体空間または導管から、組立体の先端部40内のガイドワイヤ出口42を通り、外側遮蔽カテーテル22を通って組織貫通器16、18を過ぎ、中央カテーテル20のガイドワイヤ孔48を通って延びる。他の実施形態では、カテーテル組立体は、迅速交換カテーテル組立体であり、この場合、ガイドワイヤ管腔は、カテーテルのガイド先端部40の遠位端部内に存在しているが、医療デバイスの長手部分全体を通り抜けて延びてはいない。]
[0033] ガイドワイヤの配置後、デバイスは、事前に配置されたガイドワイヤ58に沿って進められて生体空間または導管内に入る。任意選択で、生体空間または導管内でデバイスの位置を監視するために、1つまたは複数のX線不透過性マーカをデバイス上に設けることができる。電磁波放射の通過を防止するものであればどのような材料も、X線不透過性として考慮され、使用することができる。好ましいX線不透過性材料としては、それだけに限定されないが、プラチナ、金または銀が挙げられる。X線不透過性材料は、先端部40のすべてまたは一部の表面上、スプライン12、14または他のアクチュエータのすべてまたは一部上、ガイドワイヤ58上、または上述の構造の何らかの組合せ上にコーティングすることができる。代替的に、X線不透過性材料のリングを、先端部40に取り付けることができる。デバイスには、任意選択で、血管内超音波または光学コヒーレンストモグラフィーなどの内蔵の画像処理を設けることができる。デバイスの先端部には、任意選択で、デバイスの位置または周囲の生体空間または導管の特徴を決定するために使用される光学素子を設けることができる。]
[0034] デバイスが生体空間または導管内でその所望の位置にあるとき、操作者は、機械的連結部54を使用して外側カテーテル構成要素22を後方向に後退させてガイド先端部40から離す。好ましい実施形態では、外側カテーテル構成要素22が組織貫通器16、18上から引っ込められるとき、外側カテーテル構成要素22のジッパトラック56は、スプライン12、14の対のレール36、38上から引っ込められる。この移動は、スプライン12、14の対を、図1に示すその拘束の背中合わせの形状から解放し、スプライン12、14の形状記憶材料が、図4に示すその非拘束の曲がった形状をとることを可能にする。スプライン12、14がその非拘束の曲がった形状に移動するとき、スプラインは、生体空間または導管の(1つまたは複数の)壁の内側表面と接触するようになり、スプライン12、14の外面28、30上の組織貫通器16、18は、デバイスの位置にある生体空間または導管の内面に押し込まれる。] 図1 図4
[0035] 組織貫通器16、18が生体空間または導管の壁の所望の層に入った後、流体を、中央カテーテル構成要素20内の流体送達管腔44、46を通り、スプライン12、14の対上の流体送達導管32、34を通り、組織貫通器16、18を通って送達することができる。流体の送達が完了すると、操作者は、機械的連結部54を使用して(遮蔽構成要素とも称され得る)外側カテーテル構成要素22を、中央カテーテル構成要素20にわたって、およびスプライン12、14の対にわたってガイド先端部40に向かって前方に移動させる。外側カテーテル構成要素22がスプライン12、14の対にわたって前方に移動するとき、外側カテーテル構成要素22の内部のジッパトラック56は、スプライン12、14の対上のレール36、38を通過して、それによってスプライン12、14を移動させてその非拘束の曲がった形状からその拘束形状に戻す。外側カテーテル構成要素22が対のスプライン12、14にわたって完全に進められ、ガイド先端部40と再度係合するとき、外側カテーテル構成要素22内のジッパトラック56は、スプライン12、14をその拘束形状に保持する。デバイスは、次いで、その生体空間もしくは導管または別の生体空間もしくは導管内の別の場所における解放のために再配置する、あるいは体内から引っ込めることができる。]
[0036] スプライン12、14の形状および長さは、デバイスのさまざまな実施形態を、さまざまなサイズまたは直径を有する生体空間または導管内で使用することができるように選択される。特定の実施形態では、スプラインは平坦または円形でよい。平坦なスプラインは、個々の用途に応じて、好ましくは、約0.2mm〜約20mmの範囲の幅、約0.2mm〜約5mmの範囲の高さ、および約10mm〜約200mmの範囲の長さを有する。円形のスプラインは、個々の用途に応じて、好ましくは、約0.2mm〜約20mmの範囲の直径および約10mm〜約200mmの範囲の長さを有する。特有の実施形態では、平坦なスプラインは、幅3.5mm〜5mm、5mm〜10mm、10mm〜15mm、15mm〜20mmまたはその中の任意の範囲(たとえば3.5mm〜10mm)、高さ3.5mm〜5mm、5mm〜10mm、10mm〜15mm、15mm〜20mmまたはその中の任意の範囲(たとえば3.5mm〜10mm)、および長さ10mm〜20mm、20mm〜40mm、40mm〜80mm、80mm〜120mm、120mm〜150mmもしくは150〜200mmまたはその中の任意の範囲(たとえば10mm〜40mm)のものであり、あるいは上述の任意の順列(たとえば5mm〜10mmの幅、高さまたは3.5〜5mm、および20〜40mmの長さ)である。他の実施形態では、円形スプラインは、直径3.5mm〜5mm、5mm〜10mm、10mm〜15mm、15mm〜20mmまたはその中の任意の範囲(たとえば3.5mm〜10mm)、および長さ10mm〜20mm、20mm〜40mm、40mm〜80mm、80mm〜120mm、120mm〜150mmもしくは150〜200mm、またはその中の任意の範囲(たとえば10mm〜40mm)のものであり、あるいは上述の任意の順列(たとえば5mm〜10mmの直径および20〜40mmの長さ)である。]
[0037] 図8に示す第2の特有の実施形態では、本発明のデバイスは、長手方向軸113を備えた細長い長手部分を有する中央カテーテル構成要素112と、この特有の実施形態では、中央カテーテル構成要素112の遠位部分から延びる組織貫通器の先進(presentation)チューブ114、116として形成される1つまたは複数(好ましくは2つ)の可撓性の弾性アクチュエータとを備える流体送達カテーテル110である。組織先進チューブ114、116の少なくとも一部分は、カテーテル組立体の中央の長手方向軸113に対してほぼ平行に向けられる拘束形状と、カテーテルの中央の長手方向軸113に対してほぼ非平行に向けられる非拘束形状との間で移動可能である。] 図8
[0038] カテーテルは、さらに、2つの組織貫通器の先進チューブ114、116を通って延びる1つまたは複数(好ましくは2つ)の可撓性の細長い組織貫通器118、120と、中央カテーテル構成要素112、組織貫通器の先進チューブ114、116、および中間レール132の長手部分にわたって延びる外側展開チューブ122とを備える。]
[0039] 中央カテーテル構成要素112および外側展開チューブ122は、カテーテルを構築するのに適した任意の材料から構築されてよい。そのような材料の例としては、それだけに限定されないが、シリコーン、ポリウレタン、ナイロン、ダクロン、およびPEBAX(商標)が挙げられる。]
[0040] 組織貫通器118、120は、それぞれのハブ166、168に連結する(図12)。組織貫通器118、120の対の1つまたは複数は、好ましくは、約0.2mm(33ゲージ)〜約3.4mm(10ゲージ)、より好ましくは0.8mm〜1.3mm(約18〜21ゲージ)の直径を有する。組織貫通器の対の1つまたは複数は、標準的な面取部、短い面取部、または真に短い面取部を有することができる。組織貫通器118、120の対は、好ましくは、組織貫通器がその長手部分に沿って可撓することを可能にする材料から構築される。そのような材料の例としては、それだけに限定されないが、ニッケル、アルミニウム、鋼、およびそれらの合金が挙げられる。特有の実施形態では、組織貫通器は、ニチノールから構築される。組織貫通器118、120の全長は、単一の材料から構築することができ、あるいは組織貫通器118、120の、先端部156、158を含む遠位端部(たとえば遠位1mm〜遠位20mm)を1つの材料から構築し、異なる材料、たとえばプラスチックなどから構築されたチュービングを介してそれぞれのハブ166、168に連結させてよい。] 図12
[0041] 組織貫通器の先進チューブ114、116の対の1つまたは複数は、好ましくは、可撓性の弾性材料から構築される。そのような可撓性の弾性材料は、変形させることができ、たとえばこのとき組織貫通器の先進チューブ114、116は、図8の真っすぐな拘束形状にあるが、変形力が除去されたときにその元の形に戻り、たとえばこのとき組織貫通器の先進チューブ114、116は、図9に示す湾曲した非拘束形状にある。それだけに限定されないが、外科用鋼、アルミニウム、ポリプロピレン、オレフィン材料、ポリウレタンおよび他の合成ゴムまたはプラスチック材料を含む、任意のそのような可撓性の弾性材料が使用され得る。組織貫通器の先進チューブ114、116の対は、最も好ましくは形状記憶材料から構築される。そのような形状記憶材料の例としては、それだけに限定されないが、銅−亜鉛−アルミニウム−ニッケル合金、銅−アルミニウム−ニッケル合金、およびニッケル−チタン(NiTi)合金が挙げられる。好ましい実施形態では、形状記憶材料はニチノールである。] 図8 図9
[0042] 中央カテーテル構成要素112は、両側の近位端部124および遠位端部126を備えた可撓性の細長い長手部分を有する(図8)。中央カテーテル構成要素の遠位端部126は、遠位端部126を生体空間または導管内で誘導する外形の形状を有するガイド先端部として形成される。中間レール132内のガイドワイヤ孔128が、中央カテーテル112の中心を通って近位端部124から遠位端部126まで延びる。ガイドワイヤ孔128は、可撓性の細長いガイドワイヤ130を受け入れて、孔128をそのワイヤにわたって滑動移動させるようにする(図10)。ガイドワイヤ130は、カテーテル組立体を生体空間または導管内で誘導するために使用される。特定の実施形態では、ガイドワイヤ130は、たとえばステンレス鋼または超弾性ニチノールなどのソリッドコアを有する。ガイドワイヤは、任意選択で、その全体またはその遠位部分(たとえば最遠位1mm〜25mmまたは最遠位1mm〜3mm)をX線不透過性材料から構築してよい。ガイドワイヤ130は、任意選択で、TEFLON(登録商標)などの医学的に不活性なコーティング剤でコーティングされてよい。他の実施形態では、カテーテル組立体は、迅速交換カテーテル組立体であり、この場合、ガイドワイヤは、ガイド先端部126の遠位端部上に配置され、そこから延びている。] 図10 図8
[0043] ガイドワイヤ孔128を取り囲む狭小の中間レール132は、カテーテル遠位端部126のガイド先端部からカテーテル近位端部124に向かって延びる。中間レール132は、ガイド先端部126を中央カテーテル構成要素の基部部分138に連結する。]
[0044] 中央カテーテル構成要素の基部部分138は、基部部分の長手部分全体に沿って延びる円筒状の外面を有する。基部部分138は、中央カテーテル構成要素112の総長さの大部分に沿って延びる。図10に示すように、ガイドワイヤ孔128は、中央カテーテル構成要素の基部部分138の中心を通って延びる。加えて、1対の組織貫通器の管腔140、142もまた、中央カテーテル構成要素の基部部分138の長手部分を通ってガイドワイヤ孔128と平行に延びる。中央カテーテル構成要素の近位端部124においては、1対のポート144、146が、管腔140、142の対を中央カテーテル構成要素112の外側と連通させる(図8)。] 図10 図8
[0045] 代替の実施形態では、図8の医療デバイスはまた、組織貫通器の先進チューブとして形成された単一の可撓性の弾性アクチュエータと、組織貫通器の先進チューブを通って延び、ハブに連結する単一の可撓性の細長い組織貫通器と、中央カテーテル構成要素、組織貫通器の先進チューブ、および中間レールの長手部分にわたって延びる外側展開チューブとを備えることもできる。] 図8
[0046] 第1および第2の組織貫通器の先進チューブ114、116の対は、カテーテルの中央構成要素の基部部分138からカテーテル遠位端部126に向かって突出する。組織貫通器の先進チューブの各々は、中央カテーテル構成要素の基部部分138に固定された近位端部と、反対側の遠位端部148、150とを有する狭小の細長いチューブとして形成される。第1および第2の組織貫通器の先進チューブ114、116の各々は、中央カテーテル構成要素の基部部分138内の第1の組織貫通器の管腔140および第2の組織貫通器の管腔142それぞれと連通する内部孔152、154を有する。]
[0047] 図10および11に示すように、組織貫通器の先進チューブ114、116の外側形状は、組織貫通器の先進チューブ114、116の長手部分が中間レール132の両側に隣り合って配置され得るように中間レール132に合わせられている。組織貫通器チューブの遠位端部148、150は、カテーテルが血管系を通って通過することも容易にするガイド先端面として形成することができる。組織貫通器チューブの遠位端部148、150は、好ましくは、組織貫通器の先進チューブ114、116より大きい直径のものである。特有の実施形態では、組織貫通器チューブの遠位先端部148、150は、円形の球根状の先端部である。そのような先端部は無傷のものであり、チューブが生体空間または導管の壁を不注意に刺すことがない。先端部148、150は、露出されており、ガイド先端部126の直径を超えて外方向に延びてはいない。] 図10
[0048] 組織貫通器チューブ114、116の各々は、好ましくは、ニチノールなどの形状記憶材料から構築される。チューブ114、116は、図9に示す湾曲した非拘束形状を有して形成される。チューブ114、116は、チューブに対して拘束力がかけられていないとき、図9に示す湾曲した非拘束形状に移動する。先進チューブ114、116が中間レール132に沿って真っすぐな拘束形状に位置するには、チューブを図8に示すその真っすぐな拘束位置に保つために、チューブに拘束力をかけなければならない。チューブ114、116の各々が、図9に示すその真っすぐな拘束形状から図9に示すその湾曲した非拘束形状に移動するとき、チューブを通って延びる組織貫通器孔152、154もまた、真っすぐな形状から湾曲した形状に移動する。] 図8 図9
[0049] 組織貫通器118、120の対のその遠位先端部からハブ166、168までは、中央カテーテルの基部部分138を通って延びる組織貫通器の管腔140、142の長さおよび組織貫通器の先進チューブ114、116を通って延びる組織貫通器孔152、154の長さの組合せよりもわずかに長い長さを有する。組織貫通器118、120の先端部156、158は、組織貫通器の先進チューブ114、116の遠位端部148、150に隣接して配置され、チューブの孔152、154の内側で図8の拘束形状で配置される。組織貫通器118、120の反対側の近位端部は、中央カテーテル112の側部ポート144、146を貫通して外に突出する。組織貫通器118、120の対は、中央カテーテル構成要素112の組織貫通器の管腔140、142および組織貫通器の先進チューブ114、116の組織貫通器孔152、154を通って容易に滑動するように寸法設定される。中央カテーテル構成要素112の側部ポート144、146は、好ましくは、中央カテーテルの近位端部124に対して20°〜90°の角度にあり、最も好ましくは中央カテーテル近位端部124に対して30°〜60°の角度にある。] 図8
[0050] 1対の手動による操作者の運動を線形運動にする制御器162、164が、組織貫通器118、120の近位端部に連結され、中央カテーテルポート144、146に固定され得る(図12)。制御器162、164は、操作者の運動を、中央カテーテル組織貫通器の管腔140、142を通り、組織貫通器の先進チューブ孔152、154を通って組織貫通器118、120の制御された線形運動に変換するように構築することができる。1つの実施形態では、一方方向に手動で移動させることができる回転式制御器162、164が存在し、それにより、組織貫通器の遠位端部にある組織貫通器の注入先端部156、158は、組織貫通器チューブの遠位端部148、150にある組織貫通器チューブ孔152、154から出て所望の長さだけ延びるように調整可能に配置させることができる。制御器を反対方向に回転させることにより、組織貫通器118、120は、後退して組織貫通器チューブ孔152、154内に戻ることができる。操作者の運動を線形運動にする制御器162、164の各々には、組織貫通器118、120を通って延びる内部孔と連通し、診断用作用物質または治療用作用物質の溶液を含有する注射器またはチュービングを連結するために使用され得るハブ166、168を設けることができる。] 図12
[0051] 外側展開チューブ122は、中央カテーテル112、組織貫通器の先進チューブ114、116、および中間レール132を取り囲む管状の長手部分を有する。展開チューブ122は、図8に示すように、展開チューブの開放遠位端部172が組織貫通器の先進チューブ114、116の遠位端部148、150に隣接して配置される展開チューブ122の前方位置、および図9に示すように、チューブ遠位端部172が組織貫通器の先進チューブ114、116と中央カテーテル構成要素112との連結部に隣接して配置される、展開チューブ122の後方位置へと滑動移動するように、中央カテーテル構成要素112および組織貫通器の先進チューブ114、116の対上に装着することができる。展開チューブ122の反対側の近位端部174には、中央カテーテル112との機械的連結部176を設けることができる。機械的連結部176は、展開チューブ122を中央カテーテル112および組織貫通器の先進チューブ114、116に対してその前方位置と後方位置の間を移動させることを可能にする(図8および9)。そのような連結は、展開チューブ122を中央カテーテル112および先進チューブ114、116に対して移動させるように手動で作動可能である、サムホイール、滑動連結、トリガまたはプッシュボタン、あるいは何らかの他の連結部によって提供することができる。展開チューブ122が、図8に示すその前方位置に移動されるとき、チューブ遠位端部172は、組織貫通器の先進チューブ114、116の長手部分を通過し、先進チューブを中央カテーテルの中間レール132の両側に沿って延びるその拘束位置まで移動させる。展開チューブ122が図9に示すその後方位置に移動されるとき、展開チューブの遠位端部172は、組織貫通器の先進チューブ114、116の長手部分上から後退し、先進チューブ114、116が、その拘束エネルギーを解放し、図9に示すその湾曲した非拘束形状に移動することを除々に可能にする。] 図8 図9
[0052] カテーテル110の使用時、展開チューブ122は、図8に示す前方位置にある。ガイドワイヤ130が、知られた方法で(動脈または静脈などの)生体空間または導管内に配置される。カテーテルは、次いで、ガイドワイヤにわたって生体空間または導管内に進められる。ガイドワイヤ130は、生体空間または導管から延び、中央カテーテル構成要素の遠位端部126に入ってガイドワイヤ管腔128を通る。ワイヤ130は、中央カテーテル112の長手部分を通って通過し、カテーテルポート144、146に隣接する中央カテーテル構成要素の近位端部に現れ、ここでは、ガイドワイヤ30を手動で操作することができる。] 図8
[0053] カテーテル110は、生体空間または導管を通って進められ、ガイドワイヤ130によって誘導され得る。任意選択で、生体空間または導管内の組立体の位置を監視するために、X線不透過性マーカを組立体上に設けることができる。電磁波放射の通過を防止するものであればどのような材料も、X線不透過性として考慮され、使用することができる。有用なX線不透過性材料としては、それだけに限定されないが、プラチナ、金または銀が挙げられる。X線不透過性材料は、先端部126のすべてまたは一部の表面上、先進チューブ114、116のすべてまたは一部上、組織貫通器118、120のすべてまたは一部上、ガイドワイヤ130上、または上述の構造の任意の組合せ上にコーティングすることができる。代替的に、X線不透過性材料のリングを、先端部126に取り付けることができる。組立体には、任意選択で、血管内超音波または光学コヒーレンストモグラフィーなどの内蔵の画像処理を設けることができる。組立体の先端部には、任意選択で、組立体の位置または周囲の生体空間の特徴を決定するのに有用である光学素子を設けることができる。組立体が所望の位置にあるとき、外側展開チューブ122は、機械的連結部176の手動操作によって、図8に示すその前方位置から図9に示すその後方位置に向かって移動させることができる。] 図8 図9
[0054] 展開チューブ122が組織貫通器の先進チューブ114、116の対上から引っ込められるとき、組織貫通器の先進チューブ114、116の拘束エネルギーが解放され、チューブは、図9に示すその非拘束の湾曲した形状に向かって移動する。この移動により、組織貫通器チューブの遠位端部148、150にある組織貫通器孔152、154が、組立体110が中に挿入された生体空間または導管の内面に押し付けられて配置される。] 図9
[0055] 次いで、操作者の運動を線形運動にする制御器162、164を、組織貫通器の先進チューブの遠位端部148、150にある組織貫通器孔152、154から組織貫通器の遠位端部156、158を伸張させるように手動で作動させることができる。操作者の運動を線形運動にする制御器162、164の各々には、制御器162、164が回転するとき、組織貫通器チューブの端部148、150からの組織貫通器の先端部156、158の突出度を視覚的に表示するゲージを設けることができる。制御器はまた、組織貫通器の移動の増分的な距離段階を表示するためのクリッキングなどの可聴音または触覚的感触を提供することもできる。このため、組織貫通器の先端部156、158は、所望の距離だけ生体空間または導管の壁内へと展開される。]
[0056] 第3の特有の実施形態では、本発明の医療デバイスは、可撓性の弾性材料から構築された1つまたは複数の組織貫通器を備える流体送達カテーテルである。特定の態様では、本発明の医療デバイスは、中央の長手方向軸を有し、1つまたは複数の組織貫通器を備え、この場合、1つまたは複数の組織貫通器は、前記1つまたは複数の組織貫通器の長手部分が、前記医療デバイスの長手方向軸に対してほぼ平行に向けられる拘束形状、および前記1つまたは複数の組織貫通器の長手部分の少なくとも一部分が、デバイスの中央の長手方向軸に対してほぼ非平行に向けられる非拘束形状で存在することができる。デバイスが生体空間または導管の壁に隣接して標的部位に配置された後、1つまたは複数の組織貫通器(所望であれば、組織貫通器のすべて)は、拘束形状から解放され、非拘束形状をとることが可能になり、それによって生体空間または導管の壁と接触することができる。1つまたは複数の組織貫通器は、任意の形状のものでよく、好ましい実施形態では、1つまたは複数の組織貫通器の拘束形状から非拘束形状の移動は、デバイス操作者が拘束力を解放した際、ただし操作者がデバイスまたは標的組織にいかなる変形力も与えることなく起こる。]
[0057] 好ましい実施形態では、組織貫通器は、可撓性の弾性材料から構築され、この材料は、拘束力をかけた際に拘束されることが可能であり、たとえばこのとき組織貫通器は、拘束形状にあり、また、拘束力が除去されたときにその元の非拘束の形をとり、たとえばこのとき組織貫通器は、非拘束形状にある。それだけに限定されないが、外科用鋼、アルミニウム、ポリプロピレン、オレフィン材料、ポリウレタン、および他の合成ゴムまたはプラスチック材料を含む任意のそのような可撓性の弾性材料が使用され得る。1つまたは複数の組織貫通器は、最も好ましくは形状記憶材料から構築される。そのような形状記憶材料の例としては、それだけに限定されないが、銅−亜鉛−アルミニウム−ニッケル合金、銅−アルミニウム−ニッケル合金、およびニッケル−チタン(NiTi)合金が挙げられる。好ましい実施形態では、形状記憶材料はニチノールである。好ましい実施形態では、組織貫通器が非拘束形状になるとき、各組織貫通器が形成される材料の形状記憶特性により、組織貫通器は、いかなる外側からの変形力をかけることなく、医療デバイスの長手方向軸に対してほぼ平行な位置から医療デバイスの長手方向軸に対してほぼ垂直な位置へと移動する。]
[0058] 好ましい実施形態では、組織貫通器は、組織貫通器を取り囲む管状形状を有する外側カテーテル構成要素によって拘束形状に維持される。外側カテーテル構成要素と、組織貫通器が取り付けられる中央カテーテル構成要素との間には、機械的連結部が設けられる。機械的連結部は、外側カテーテル構成要素を中央カテーテル構成要素の長手部分に沿って後方向に移動させることを可能にし、それによって拘束された1つまたは複数の組織貫通器を露出させ、1つまたは複数の組織貫通器が、それらが標的送達部位と接触する非拘束形状になることを可能にする。この特有の実施形態は、デバイスの配置を容易にするためのX線不透過性マーカ、あるいはデバイスの使用を容易にするための迅速交換特徴を組み込むように簡単に適合され得ることを当業者は理解するはずである。]
[0059] 本発明の医療デバイスは、そのさまざまな実施形態では、血管壁の異なる層内への流体の送達を可能にする。血管壁は、数多くの構造および層からなり、その構造および層は、内皮層および基底膜層(まとめて内膜層)、内弾性板、内側層、および外膜層を含む。これらの層は、米国特許出願公報第2006/0189941A1号に記載されるように、内皮が血管腔に曝され、基底膜、内膜、内弾性板、内側および外膜がそれぞれ、内皮の上方に次々と重ねられるように構成されている。本発明の医療デバイスの場合、組織貫通器の先端部156、158が標的部位内に貫通することができる深さは、制御器162、164を回転させることによって制御することができる。たとえば標的層が外膜層である場合、チューブ114、116の拘束エネルギーは解放され、チューブは、図9に示すその非拘束の湾曲した形状をとり、組織貫通器の先端部156、158は、外膜層の深さまで貫通するのに十分な長さまで制御器によって進められる。同様に、標的部位が内側層である場合、チューブ114、116の拘束エネルギーは解放され、チューブは、図9に示すその非拘束の湾曲した形状をとり、組織貫通器の先端部156、158は、内側層の深さまで貫通するのに十分な長さまで制御器によって進められる。] 図9
[0060] 組織貫通器が生体空間または導管の壁の所望の層内に埋め込まれると、次いで、流体を組織貫通器118、120を通って送達することができる。流体の送達が完了すると、制御器162、164は、組織貫通器の先端部156、158を引っ込めて組織貫通器の先進チューブ114、116の内部孔152、154内に戻すように作動させることができる。展開チューブ122は、次いで、展開チューブの遠位端部172が組織貫通器の先進チューブ114、116を移動させて図8に示すその拘束位置に戻すその前方位置まで移動することができる。展開チューブ122が図8に示すその完全な前方位置に移動されると、次いで、組立体を、再配置させる、または本体から引っ込めることができる。] 図8
[0061] 本発明の医療デバイスはまた、生体導管の壁の内側または生体導管の壁内の血小板沈着(plaque deposits)への流体の送達も可能にする。]
[0062] 本発明の医療デバイスはまた、生体空間または導管の外壁の外側に配置された細胞外空間または組織(たとえば血管の外面または心筋などの血管の外側表面に対して配置された筋肉)への流体の送達も可能にする。]
[0063] 本発明のデバイスの1つの有利な利点は、アクチュエータが、その設計により、生体導管内のその展開後に、生物学導管の内壁と、その全周囲未満で接触することである。好ましい実施形態では、アクチュエータは、それらが中で展開される生体導管の内壁と、その周囲の100%未満で接触する。より好ましくは、アクチュエータは、それらが中で展開される生体導管の内壁と、その周囲の75%、50%、または25%未満で接触する。最も好ましくは、アクチュエータは、それらが中で展開される生体導管の内壁と、その周囲の10%、5%、2.5%、1%、0.5%または0.1%未満で接触する。]
[0064] デバイスは、さまざまな治療用作用物質および/または診断用作用物質を含む流体を生体空間または導管の壁に送達するために使用することができる。治療用作用物質としては、それだけに限定されないが、タンパク質、化学物質、小分子、細胞および核酸が挙げられる。デバイスによって送達される治療用作用物質は、微小粒子またはナノ粒子を含む、微小粒子またはナノ粒子と錯体を形成する、あるいは微小粒子またはナノ粒子と結合させることができる。タンパク質作用物質は、エラスターゼ、抗増殖剤、および血管攣縮を阻害する作用物質を含む。デバイスを使用したエラスターゼの送達が、詳細に企図される。いくつかの公開された特許出願(WO2001/21574、WO2004/073504、およびWO2006/036804)では、エラスターゼは、単独および他の作用物質と組み合わせて、生体導管の閉塞および血管攣縮を含む生体導管の疾患の治療に有益であることを教示している。診断用作用物質としては、それだけに限定されないが、コントラスト、微小粒子、ナノ粒子または他の造影剤が挙げられる。]
[0065] さまざまな異なる流体送達方法を、本デバイスによって実践することができる。特定の用途では、異なる流体を、同時にまたは連続してデバイスの各組織貫通器を通して送達することができる。他の用途では、同じ流体を、同時にまたは連続して両方の組織貫通器を通して送達することができる。第1の流体を両方の組織貫通器を通して送達し、その後第2の流体を両方の組織貫通器を通して送達する実施形態および/または方法もまた、企図される。]
[0066] デバイスを使用して流体を生体空間または導管の壁内にまたはそこを貫通させて送達する方法もまた、詳細に企図される。これらの方法は、デバイスを生体空間または導管内に導入するステップと、デバイスをその空間または導管内の標的部位まで進めるステップと、アクチュエータをその拘束位置から解放するステップと、任意選択で、生体空間または導管の壁内に所望の深さだけ貫通するように組織貫通器をアクチュエータ内の管腔を通って進めるステップと、少なくとも1つの流体を壁内にまたはそこを貫通させて送達するステップと、任意選択で、組織貫通器をアクチュエータの管腔内に戻すステップと、アクチュエータをその拘束位置まで後退させるステップと、所望の場合の追加の流体の送達のためにデバイスを同じまたは異なる空間または導管に再配置するステップと、デバイスを空間または導管から取り外すステップとを含む。デバイスを製造する方法もまた企図される。]
[0067] デバイスと、少なくとも1つの治療用作用剤または少なくとも1つの診断用作用剤およびその組合せとを含むキットもまた詳細に企図される。本発明のキットは、1つまたは複数の容器内に、本発明のデバイスおよび治療用作用剤および/または診断用作用剤の1つまたは複数を含む。これに加えてまたは代替的に、本発明のキットは、本発明の1つまたは複数の方法の実施を説明する取り扱い説明資料、またはデバイスおよび治療用作用剤および/または診断用作用剤の製造、使用または販売を規制する行政機関によって規定された形態の公示書を提供することができ、この公示書は、人的管理に関する製造、使用、または販売の機関による承認を反映している。1つの実施形態では、治療用作用剤は、それだけに限定されないが、好ましくはヒトまたはブタである、膵エラスターゼI型などのエラスターゼである。特定の実施形態では、治療用作用剤は、医療デバイスに予め充填され得る。]
[0068] 図19に描いた実施形態のプロトタイプの医療デバイスを、構築し、作動させた。] 図19
[0069] デバイスは、中央の長手方向軸と、可撓性の金属材料から作られた2つのスプラインとを有し、この2つのスプラインから、より剛性の金属材料から作られた2つの組織貫通器を突出させている。スプラインは、その遠位端部が、プラスチックポリマーから作られたガイド先端部に取り付けられている。この構築は、以下の設計原理に基づいた。この構築は、針に外方向の拡張を与える平坦なワイヤばねを含むものとした。針は、2本の向かい合う遠位針および2本の向かい合う近位針が存在するように、各ばねの平坦域の各端部に連結されるものとした。ばねは、ニチノールなどの高弾性の金属から構築されることが意図されたものであり、自由状態でばねが拡張するような形状に設定される。使用時、ばねは、システムが送達場所まで移動され、シースが引っ込められるまで抑制される。シースが引っ込められると、ばねは拡張し、ばねに取り付けられた針は、外方向に押し出されて血管壁内に入る。]
[0070] ばねは、各ばねの平坦域の各端部に、針連結用の穴を備えて構築される。針は、2本の向かい合う遠位針および2本の向かい合う近位針が存在するように、各穴に連結される。各針は、ばね内の針を通り抜ける、L字形のチューブとして構築される。この取り付けは、しっかりと安定した取り付けを提供するように設計される。針に薬剤を送達するための導管が、ばね内の穴を通り抜けて、針チュービングの内部端部に取り付けられる。この取り付け方法は、針にしっかりと固定し、封止が容易である接合点を提供するように設計されている。]
[0071] 図22に示す1/4スケールのモデルが、この設計のプロトタイプとして作り上げられた。このプロトタイプは、ばね用の鍛鋼およびばね用の細長いステンレス鋼のチュービングを用いて構築された。ばねは、拡張された形状に形成され、熱設定され、次いで焼き戻しされた。針チュービングは、接着剤を用いて取り付けられた。薬剤送達導管は、接着剤を用いて針チュービングの端部に取り付けられたポリマーチュービングから作られた。ポリマー先端部およびシースは、ステレオリソグラフィー(stereolithography)構成要素から作られた。]
[0072] 展開前のその拘束形状では、シースは、プロトタイプデバイスの長手方向軸に対してほぼ平行に向けられたばねを、その圧縮された形態で保持する(図22A)。シースが後退されるとき(図22B〜22D)、ばねは、その長手部分の一部分がデバイスの中央の長手方向軸に対してほぼ非平行に向けられるような非拘束形状になるように移動する。図22Dでは、第1の2本の向かい合う針がシースから出ている。展開の終了時には、ばねは、非拘束形状をとっている(図22E)。向かい合う針の両方の対は露出され、ばねは完全に拡張されている。]
[0073] 特有の実施形態、参照の引用
本発明は、本明細書で説明する特有の実施形態によって範囲が限定されるものではない。本明細書で企図する本発明の範囲は、本明細書に提供された概略図に示す例示的実施形態によって限定されない。実際、本発明のさまざまな改変形態は、本デバイスの少なくとも1つの構成要素が、拘束形状からの解放後に非拘束形状をとる能力を示し、2つの形状間の移行が、デバイス操作者が拘束力を解放した際、ただし操作者がデバイスまたは標的組織にいかなる変形力も与えることなく起こるカテーテル以外の医療デバイスを含めて、本明細書で説明されたものに加えて、上述の説明および添付の図から当業者に明白になるであろう。そのような改変形態は、付属の特許請求の範囲内に含まれることが意図される。]
実施例

[0074] 特許出願、特許、および科学出版物を含めて、さまざまな参照文献が本明細書で引用され、各々のそのような参照文献の開示は、参照によってその全体が本明細書に組み込まれる。]
[0075] 10、110流体送達カテーテル
12、14スプライン
15、113 中央の長手方向軸
16、18、118、120組織貫通器
20、112中央カテーテル構成要素
22外側カテーテル構成要素
24、26 スプラインの内面
28、30 スプラインの外面
32、34 流体送達導管
36、38ジッパレール
40カテーテルガイド先端部
42ガイド先端部出口
44、46流体送達管腔
48、128ガイドワイヤ孔
50、52ルアーハブ
54、176機械的連結部
56 ジッパトラック
58、130 ガイドワイヤ
61リザーバ
114、116 組織貫通器の先進チューブ
122 外側展開チューブ
124中央カテーテルの近位端部
126 中央カテーテルの遠位端部
132中間レール
138基部部分
140、142 組織貫通器の管腔
144、146ポート
148、150 組織貫通器チューブの遠位端部
152、154 組織貫通器孔
156、158 組織貫通器の先端部
162、164 1対の手動の操作者の運動を線形運動にする制御器
166、168 ハブ
172 展開チューブの開放遠位端部
174 展開チューブの近位端部]
权利要求:

請求項1
長手方向軸を有する、内面を備えた壁を有する生体導管内への挿入のための医療デバイスであって、(a)少なくとも1つのアクチュエータであって、前記少なくとも1つのアクチュエータが、前記医療デバイスの前記長手方向軸に対してほぼ平行に向けられる拘束形状と、前記少なくとも1つのアクチュエータの少なくとも一部分が、前記長手方向軸に対してほぼ非平行に向けられる非拘束形状とを有する、少なくとも1つのアクチュエータと、(b)前記少なくとも1つのアクチュエータに連結された少なくとも1つの組織貫通器とを備え、前記少なくとも1つのアクチュエータが、拘束力が除去された際、前記拘束形状から解放され、前記非拘束形状をとる、医療デバイス。
請求項2
前記非拘束形状をとることが、前記少なくとも1つのアクチュエータにいかなる外部からの変形力もかけることなく起こる、請求項1に記載の医療デバイス。
請求項3
前記非拘束形状が、所定の形状を有する、請求項2に記載の医療デバイス。
請求項4
前記貫通器が、前記アクチュエータが前記非拘束形状にあるときに前記内面と接触するように寸法設定される、請求項3に記載の医療デバイス。
請求項5
前記アクチュエータが、前記アクチュエータが前記非拘束形状にあるときに前記内面と接触するように寸法設定される、請求項3に記載の医療デバイス。
請求項6
前記接触が、前記内面の円周の100%未満を含む、請求項4または5に記載の医療デバイス。
請求項7
前記接触が、前記内面の円周の75%未満を含む、請求項4または5に記載の医療デバイス。
請求項8
前記接触が、前記内面の円周の50%未満を含む、請求項4または5に記載の医療デバイス。
請求項9
前記接触が、前記内面の円周の25%未満を含む、請求項4または5に記載の医療デバイス。
請求項10
前記接触が、前記内面の円周の10%未満を含む、請求項4または5に記載の医療デバイス。
請求項11
前記少なくとも1つのアクチュエータが、弾性材料から構築される、請求項1に記載の医療デバイス。
請求項12
前記弾性材料が、外科用鋼、アルミニウム、ポリプロピレン、オレフィン材料、ポリウレタン、合成ゴム、プラスチック、および形状記憶材料からなる群から選択される、請求項11に記載の医療デバイス。
請求項13
前記少なくとも1つのアクチュエータが、銅−亜鉛−アルミニウム−ニッケル合金、銅−アルミニウム−ニッケル合金、およびニッケルチタン合金からなる群から選択される形状記憶材料から構築される、請求項12に記載の医療デバイス。
請求項14
前記少なくとも1つのアクチュエータが、ニチノールから構築される、請求項13に記載の医療デバイス。
請求項15
前記拘束形状から前記非拘束形状の前記移行が、前記拘束力の除去後の、前記少なくとも1つのアクチュエータが構築される前記弾性材料の物理的特性に依存する速さで起こる、請求項11から13のいずれか一項に記載の医療デバイス。
請求項16
前記少なくとも1つのアクチュエータが、弾性材料から構築された1対のスプラインであり、スプラインの前記対の各スプラインが、両側の近位端部および遠位端部ならびに前記近位端部と前記遠位端部の間の中間の長手部分とを含む細長い長手部分を有し、前記スプラインの近位端部が、互いに固定されており、前記スプラインの遠位端部が、互いに固定されており、前記スプラインの前記中間長手部分が、前記拘束形状と前記非拘束形状の間を移動することができ、前記デバイスがさらに、(a)スプラインの前記対の少なくとも1つ上に配置された少なくとも1つの組織貫通器であって、流体をそこから送達することを可能にするように適合された内部孔を有する、少なくとも1つの組織貫通器と、(b)スプラインの前記対に作動可能に連結されたトラックであって、(i)スプラインの前記対に対する前記トラックの前記作動可能な連結が、スプラインの前記対を前記拘束形状に拘束する、スプラインの前記対の前記長手部分に沿った前記トラックの前方の延長位置と、(ii)スプラインの前記対に対する前記トラックの前記作動可能な連結が、スプラインの前記対が前記非拘束形状をとることを可能にする、スプラインの前記対の前記長手部分からの前記トラックの後方の後退位置との間を移動する、トラックとを備える、請求項1から15のいずれか一項に記載の医療デバイス。
請求項17
スプラインの前記対の周りを延びる外側管状構成要素であって、前記構成要素が、スプラインの前記対および前記少なくとも1つの組織貫通器を完全に覆い隠す前方の延長位置、および前記構成要素が、スプラインの前記対および前記少なくとも1つの組織貫通器を完全に覆い隠さない後方の後退位置に、前記トラックと共に前記構成要素が移動するように前記トラックに連結された、外側管状構成要素をさらに備える、請求項16に記載の医療デバイス。
請求項18
(a)スプラインの前記対の各スプラインの前記長手部分に沿って延びるジッパレールと、(b)スプラインの前記対の各スプラインの前記長手部分に沿って延びる流体送達導管とをさらに備える、請求項16および17のいずれか一項に記載の医療デバイス。
請求項19
(a)前記スプラインの前記遠位端部に固定され、前記スプライン遠位端部を前記拘束形状に保持するガイド先端部であって、前記ガイド先端部を通って延びるガイドワイヤ孔を有し、滑らかな外面を有するガイド先端部と、(b)中央カテーテル構成要素であって、(i)両側の近位端部および遠位端部を備えた細長い長手部分であって、前記中央カテーテル構成要素の遠位端部が、スプラインの前記対の前記近位端部に固定されている、細長い長手部分と、(ii)前記中央カテーテル構成要素の前記長手部分を通って延びる1対の流体送達管腔であって、その各々が、前記流体送達導管の1つと連通する、1対の流体送達管腔と、(iii)前記中央カテーテル構成要素の前記近位端部にある1対のルアーハブであって、その各々が、流体送達管腔の前記対の1つと連通する、1対のルアーハブと、(iv)前記中央カテーテル構成要素の前記長手部分を通って延びるガイドワイヤ管腔とを有する中央カテーテル構成要素と、(c)両側の近位端部および遠位端部を備えた細長い長手部分を有するガイドワイヤであって、その近位端部から、前記ガイドワイヤ管腔を通り、スプラインの前記対に沿って、前記ガイド先端部の前記ガイドワイヤ孔を通って延びるガイドワイヤと、(d)両側の近位端部および遠位端部を備えた細長い管状長手部分を有する外側カテーテル構成要素であって、前記中央カテーテルの上方およびスプラインの前記対の上方に装着されて、前記構成要素が、前記中央カテーテル構成要素およびスプラインの前記対の前記長手部分に沿って、(i)前記外側カテーテル構成要素の前記遠位端部が、前記ガイド先端部と係合する前記外側カテーテル構成要素の前方の延長位置であって、前記外側カテーテル構成要素が、スプラインの前記対および前記少なくとも1つの組織貫通器を覆う、前方の延長位置と、(ii)前記外側カテーテル構成要素の前記遠位端部が、スプラインの前記対および前記少なくとも1つの組織貫通器が覆われないように前記中央カテーテル構成要素の周りに配置される、前記外側カテーテル構成要素の後方の後退位置との間を移動する、外側カテーテル構成要素とをさらに備え、前記外側カテーテル構成要素が、さらに、前記外側カテーテル構成要素の前記長手部分に沿って延びる前記外側カテーテル構成要素の内側に配置されたジッパトラックを備え、前記ジッパトラックが、スプラインの前記対の前記ジッパレールと滑動係合状態で係合し、前記ジッパトラックは、前記外側カテーテル構成要素が前記前方の延長位置に移動されるのに応答して、スプラインの前記対の前記ジッパレール上に滑動して、スプラインの前記対を前記非拘束形状から前記拘束形状に平行移動させ、また、前記ジッパトラックは、前記外側カテーテル構成要素が前記後方の後退位置に移動されるのに応答して、スプラインの前記対の前記ジッパレールから滑動して離れて、スプラインの前記対を前記拘束形状から前記非拘束形状に平行移動させる、請求項16から18のいずれか一項に記載の医療デバイス。
請求項20
さらに、少なくとも1つのX線不透過性マーカを備える、請求項1から19のいずれか一項に記載の医療デバイス。
請求項21
さらに、スプラインの前記対と前記トラックの間に作動可能に連結された手動で作動される制御器を備え、前記制御器が、前記制御器の手動作動に応答して、前記トラックの前記前方の延長位置と、前記トラックの前記後方の後退位置との間を、スプラインの前記対に対して前記トラックを選択的に移動させるように作動可能である、請求項1から20のいずれか一項に記載の医療デバイス。
請求項22
前記制御器が、回転可能なサムホイールを備える、請求項21に記載の医療デバイス。
請求項23
前記制御器が、前記制御器の手動作動に応答して、個々の距離段階でスプラインの前記対に対して前記トラックを選択的に移動させるように作動可能である、請求項21または22に記載の医療デバイス。
請求項24
前記制御器が、スプラインの前記対に対する前記トラックの移動の各距離段階の可聴式表示を生成するように作動可能である、請求項21から23のいずれか一項に記載の医療デバイス。
請求項25
前記制御器が、スプラインの前記対に対する前記トラックの移動の各距離段階の触覚式表示を生成するように作動可能である、請求項21から24のいずれか一項に記載の医療デバイス。
請求項26
前記少なくとも1つのアクチュエータが、少なくとも1つの組織貫通器の先進チューブであり、前記少なくとも1つの組織貫通器の先進チューブが、弾性材料から構築されており、両側の近位端部および遠位端部を備えた細長い長手部分と、前記少なくとも1つの組織貫通器の先進チューブの前記長手部分を通って延びる内部孔とを有し、前記拘束形状と前記非拘束形状の間を平行移動することができ、前記デバイスが、さらに、(a)組織貫通器であって、前記内部孔を通る前記組織貫通器の滑動移動のために前記少なくとも1つの組織貫通器の先進チューブの前記内部孔に受け入れられ、遠位先端部を有しており、前記組織貫通器が、前記組織貫通器の前記遠位先端部が、前記少なくとも1つの組織貫通器の先進チューブの前記遠位端部で前記少なくとも1つの組織貫通器の先進チューブの前記内部孔から突出する1つまたは複数の展開された位置と、前記組織貫通器の前記遠位先端部が、前記少なくとも1つの組織貫通器の先進チューブの前記内部孔内に引っ込められる1つまたは複数の後退位置との間を平行移動することができる、組織貫通器と、(b)前記少なくとも1つの組織貫通器の先進チューブにわたって移動するように装着された展開チューブであって、前記展開チューブが、前記展開チューブが前記少なくとも1つの組織貫通器の先進チューブを前記拘束形状に拘束する、前記展開チューブの1つまたは複数の前方位置と、前記展開チューブが前記少なくとも1つの組織貫通器の先進チューブから後退され、前記少なくとも1つの組織貫通器の先進チューブを解放し、それにより、前記少なくとも1つの組織貫通器の先進チューブが前記非拘束形状に平行移動することができる、前記展開チューブの1つまたは複数の後退位置との間を平行移動することができる、展開チューブとを備える、請求項1から15のいずれか一項に記載の医療デバイス。
請求項27
前記少なくとも1つの組織貫通器の先進チューブの前記遠位端部が、前記少なくとも1つの組織貫通器の先進チューブを前記生体導管内で誘導するように構成された滑らかな外面を有し、前記デバイスが、さらに、(a)両側の近位端部および遠位端部を備えた細長い長手部分を有する中央カテーテルであって、前記中央カテーテルの前記遠位端部が、前記中央カテーテルの前記遠位端部を前記生体導管内で誘導するように構成された滑らかな外面を有するガイド先端部として形成され、ワイヤ管腔が、前記近位端部から前記遠位端部まで前記中央カテーテルの前記長手部分を通って延び、前記中央カテーテルが、前記中央カテーテルの前記ガイド先端部の前記遠位端部から前記中央カテーテルの前記近位端部に向かって延びる狭小の中間レールを有し、前記中間レールが、前記少なくとも1つの組織貫通器の先進チューブが拘束位置にあるときに前記少なくとも1つの組織貫通器の先進チューブの長手部分を受け入れるように構成された両側の外面を備えた前記長手部分を有し、前記中央カテーテルが、前記中間レールから前記中央カテーテルの前記近位端部まで延びる基部部分を有し、前記中央カテーテルの前記基部部分が、前記少なくとも1つの組織貫通器の先進チューブの前記近位端部に固定され、前記中央カテーテルが、前記中央カテーテルの前記長手部分を通って延び、前記少なくとも1つの組織貫通器の先進チューブの前記内部孔と連通する少なくとも1つの組織貫通器の管腔を有し、前記組織貫通器が、前記中央カテーテル内の前記少なくとも1つの組織貫通器の管腔の前記長手部分および前記少なくとも1つの組織貫通器の先進チューブの前記内部孔を通って延びる、中央カテーテルと、(b)前記中央カテーテルの前記近位端部と作動可能に連結され、前記組織貫通器に作動可能に連結された、少なくとも1つの操作者の運動を線形運動にする制御器であって、前記少なくとも1つの操作者の運動を線形運動にする制御器が、前記少なくとも1つの操作者の運動を線形運動にする制御器の両方向の操作者の運動に応答して、前記組織貫通器を、対向する前方向および後方向に、前記少なくとも1つの組織貫通器の先進チューブの前記内部孔を通り、前記中央カテーテルの基部部分の前記少なくとも1つの組織貫通器の管腔を通って移動させるように作動可能であり、それにより、前記少なくとも1つの操作者の運動を線形運動にする制御器を一方方向に移動させることにより、前記組織貫通器の前記遠位端部を、前記少なくとも1つの組織貫通器の先進チューブの前記遠位端部の外側に所望の距離だけ調整可能に延ばし、前記少なくとも1つの操作者の運動を線形運動にする制御器を反対方向に移動させることにより、前記組織貫通器の前記遠位端部を前記少なくとも1つの組織貫通器の先進チューブの前記内部孔内に後退させる、少なくとも1つの操作者の運動を線形運動にする制御器とを備える、請求項26に記載の医療デバイス。
請求項28
前記少なくとも1つの操作者の運動を線形運動にする制御器が、回転可能なサムホイールを有する、請求項27に記載のデバイス。
請求項29
前記少なくとも1つの操作者の運動を線形運動にする制御器が、前記少なくとも1つの操作者の運動を線形運動にする制御器の手動作動に応答して、個々の距離段階で前記組織貫通器を選択的に移動させるように作動可能である、請求項27および28のいずれか一項に記載の医療デバイス。
請求項30
前記少なくとも1つの操作者の運動を線形運動にする制御器が、前記組織貫通器の各距離段階の移動の可聴式表示を生成するように作動可能である、請求項27から29のいずれか一項に記載の医療デバイス。
請求項31
前記少なくとも1つの操作者の運動を線形運動にする制御器が、前記組織貫通器の各距離段階の移動の触覚式表示を生成するように作動可能である、請求項27から30のいずれか一項に記載の医療デバイス。
請求項32
前記中央カテーテルが、前記長手方向軸と同軸であり、前記少なくとも1つの組織貫通器の先進チューブが複数の組織貫通器の先進チューブの1つであって、前記複数の組織貫通器の先進チューブは両側の近位端部および遠位端部を備えた細長い長手部分と、前記複数の組織貫通器の先進チューブの前記長手部分を通って延びる内部孔とをするものであり、前記複数の組織貫通器の先進チューブの前記近位端部が、前記中央カテーテル軸の周りに対称的に配置される、請求項26に記載のデバイス。
請求項33
前記複数の組織貫通器の先進チューブの少なくとも1つ以上が、異なる長さを有する、請求項32に記載の医療デバイス。
請求項34
さらに、少なくとも1つのX線不透過性マーカを備える、請求項26から33のいずれか一項に記載の医療デバイス。
請求項35
前記少なくとも1つのX線不透過性マーカが、前記少なくとも1つの組織貫通器先進またはチューブの前記遠位端部にある、請求項26から34のいずれか一項に記載の医療デバイス。
請求項36
流体を生体導管の壁内にまたは前記生体導管の壁を貫通させて送達するための方法であって、(a)請求項1から35のいずれか一項の前記医療デバイスを前記生体導管に導入するステップと、(b)前記デバイスを前記生体導管内の標的部位まで進めるステップと、(c)前記少なくとも1つのアクチュエータを前記拘束形状から解放するステップと、(d)少なくとも1つの流体を前記生体導管の壁内にまたは前記生体導管の壁を貫通させて送達し、それによって流体を前記生体導管の前記壁内にまたは前記生体導管の前記壁を貫通させて送達するステップとを含む方法。
請求項37
(e)前記少なくとも1つのアクチュエータを前記拘束形状に戻すステップと、(f)前記デバイスを前記生体導管から取り外すステップとをさらに含み、それによって、流体を前記生体導管の前記壁内にまたは前記生体導管の前記壁を貫通させて送達する、請求項36に記載の方法。
請求項38
前記生体導管が、血管である、請求項36または37のいずれか一項に記載の方法。
請求項39
前記流体が、エラスターゼを含む、請求項38に記載の方法。
請求項40
(a)請求項1から35のいずれか一項に記載の医療デバイスと、(b)少なくとも1つの治療用作用剤または少なくとも1つの診断用作用剤とを含むキット。
請求項41
前記治療用作用剤が、エラスターゼを含む、請求項40に記載のキット。
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引用文献:
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